「かね長通信」コラムへようこそ。
日頃よりお世話になっている皆さまへ 施工事例や家づくりのこだわり・ちょっとした現場の話などをお届けしている「かね長通信」。
紙面での配布に加えて、Webでも気軽に読んでいただけるよう、今後数回にわたりご紹介していきます。
お住まいのヒントや、家づくりの裏側を少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
Chapter 4|昭和英語講師のよもやま話
~「Bank」が教室に巻き起こした、小さな社会の大発見~
皆様ご無沙汰しております、昭和Y子です。
紫陽花の季節ですが、愛でる間もなく日々忙しく…。代わりに、生和菓子で季節を感じる日々を過ごしております。
さて、私は自分のつたない英語力を生徒さんたちと分かち合いながら、日々奮闘している英語講師でございます。
今日は、小学校低学年のクラスで起きた、ちょっと面白くてちょっと切ない“令和の英語エピソード”を一つご紹介します。
◆ 子どもたちは「銀行」を知らない…?
その日の授業で出てきた単語は「Bank」。
私:「はい、バンクと発音します。意味は、銀行ね。知ってるよね?」
ところが…
生徒:「えっ、銀行って何?」
思わず言葉を失う私。
でも、考えてみれば確かに――最近は銀行の店舗も減り、子どもたちが現金を使う機会もほとんどない時代。
彼らにとって「お金=スマホやICカード」なのかもしれません。
◆ 駄菓子屋とコインの記憶
思い出しました。私が小さかった頃――
特別な日だけもらえる小銭を握りしめて駄菓子屋へ走って行ったあの感覚。
まるでディズニーランドへ行く日のようなワクワク感、そして、少し怖い店主のおじさん・おばさんに緊張しながら当たりくじに胸を高鳴らせた、あの頃。
あの金属のコインを握りしめた感触は、今でも忘れられません。
衛生面? 当時は誰もそんなこと気にしていなかったような…(私は元気です)。
でも今や、駄菓子もコンビニでキャッシュレス決済。
昭和の風景が、令和では通じないことにちょっと寂しさを感じていたその時――
◆ 令和キッズの救世主、現る!
「銀行」の意味をどう伝えようかと悩んでいたところ、救世主が現れました。
生徒A:「僕、銀行知ってるよ!」
私:「えっ、ほんと?じゃあ、みんなに教えてあげて!」
Aくん、胸を張ってこう言いました。
「銀行っていうのはね……パパが住宅ローン払ってるところ!」
「しかもパパは“死ぬまで銀行と付き合うことになる”って言ってた!」
教室、大爆笑&拍手喝采。
他の子たちも「それうちのパパも!」「知ってるそれ!」と大共感。
私、ただただ「😅」となりながら、助けられた思いでした。
◆ 今日もどこかで「パパ」が働いている
こうして、「Bank=パパが一生払い続ける場所」という斬新かつ実感のこもった定義で授業は無事終了。
この訳で、今後の授業も乗り切れる…かもしれません。
Aくん、ありがとう。そしてパパ、がんばって。
(担当:昭和Y子)
【4CHAPTERS|かね長通信 2025 vol.3】完結!
今回で「かね長通信 2025 vol.3」は最終回です。
暮らしのヒント、住まいの工夫、そしてちょっと笑える日常。
それぞれの物語をお楽しみいただけたなら嬉しいです。
次号もどうぞお楽しみに!